NOBYの地球ひとっ飛び ~ブログ編~


luckynoby2@yahoo.co.jp 
by luckynoby
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
欧州バレー便り!
Everyday is Gray!
カテゴリ
以前の記事

Mr. Lozano

b0046170_1624667.jpg


先日ユーロリーグでドイツ代表を率いるロザノ監督とお話させていただく機会がありました。

ロザノ氏と言えば、アルゼンチン人でありながら、イタリアはセリエA1で実績をあげ、スペイン代表、ポーランド代表、そして今季からはドイツ代表の監督と、間違いなく世界の優秀監督の一人として名前の挙がる監督です。

興味のある言葉をたくさんいただきましたが、中でも特に興味深かったものを紹介します。

Q:イタリア、スペイン、ポーランド、ドイツとヨーロッパの国々で監督をしその都度結果をだしているわけですが、それぞれの国でアプローチ、指導法などの違いはあるのでしょうか。

A:ヨーロッパのバレーは幸いなことにそれほどかけ離れたバレーというわけではない。そんな中で私が指揮をしたイタリア、スペイン、ポーランド、ドイツの国々での(バレーだけにおける)違いをあげるとすれば、以下の通りとなる。

イタリア:
選手達はプロとしての心構えを持っているので、指導はし易かった。パワーの面ではそれほどでもないが、技術面においては高いものを持っていた。サーブ、ブロック&ディフェンスなど、戦術面においてどれだけ対戦チームよりも多くのデータをものにしてそれを試合で生かすかがより重要であり、試合は選手だけでなく、スタッフも一緒に勝っていくのがイタリアだ。

スペイン:
私が指揮したころのスペイン(約10年前)は選手達が皆アグレッシブであり、向上心と闘争心を皆が持っているチームだった。どのスキルにおいても吸収力が早く実力も早々とつけていった。パスカルという当時は世界でも有数の選手がいたおかげで戦術的なものはすべて彼を中心に作り上げていった。またチームの誰もが彼を認めていたし、彼が自然と選手の手本となっていたおかげて、私は本来監督がすべきことも彼が担ってくれたことを今でも感謝している。彼のような選手が存在したのは私が指揮をしたチームではスペイン代表チームだけで、他のどのチームにもいない。

ポーランド:
今でこそポーランドはバレー先進国の仲間入りをしているが、私が就任したころはまだその域ではなく、代表チームにしても身体的なものは非常に優れていたが、技術的な面、戦術的な面が足りなかった。昔ながらのバレーをするチーム(高さとパワー)との印象があったが、その通りだった。ほぼすべての面において指導していく必要があったチームだ。ただ協会のバックアップが大きかったので私もやりやすかったのは事実だが、選手のメンタリティーが中々プロフェッショナルにならずに苦労した。

ドイツ:
まだ就任して間もないので多くを語ることが出来ないが、北京五輪に出場したものの、国内のバレー人気はいまだに高いとは言えない。代表選手にも学生や本業を他に持つセミプロの選手がいる。イタリアやロシアでプレーをしている北京五輪のスタメン組でもあるベテラン選手達とはまだ多くを話していないが、今の段階では技術、戦術はもちろん、精神面も含め全てにおいて高いハードルを定め強化していかなければならない。まずはプロとしての自覚を持たせること。目標は当然ながら五輪連続出場だ。

Q:北京五輪の後、全日本の監督候補に名前が挙がったと聞きましたが・・・。

A:私が聞いたところによると5人の監督が候補に挙がったそうだ。私を含め、世界のトップもトップ、金メダル監督やそれに値する結果を残している世界の名監督ばかりだ。そして日本の監督(植田現監督)が一名と。日本バレーボール協会は北京五輪での結果に納得がいかずに新しい監督候補をさがしたのだろう。「全日本を五輪で勝てるチームとするために必要なのがまずが世界の優秀な監督だ」と彼らが解釈しそして我々へのアプローチとなったはずだ。我々もプロだからオファーがあれば真剣に考えるし、それが日本バレーという歴史も栄光もある協会からであればより真摯に受け止めたし、さまざまな質問・要求にも答えた。長い間待たされたが結果、北京五輪で結果を残せなかった日本人監督の続投という形になった。後に聞いた話では「コミュニケーションに不安がある」だとか「金額的な面で折り合いがつかなかった」とか公式な理由として挙げられたらしいが、コミュニケーションの不安とは何なのか?私はポーランドやイタリア、スペインなど多くの海外で指導をして結果を残してきた。また金額的な面に関してだが、世界のトッププロの監督達がいくらの報酬を得ているかの前情報は一切なかったのかと問いたい。一体何のための候補だったのか?はっきりと断言するが日本のバレーは多くの面(高いバレー人気やスポンサーが付き易い状況など)で恵まれていると思うが、強化対策におけるものの考え方は30年遅れてると言いたい。

Q:次回もしまた日本からオファーがあれば前向きに考えていただけますか?

A:日本協会はアテネ五輪の後にも外国人監督を迎え入れようと動いた。そして今回。いずれも世界のトップ監督が選ばれることはなかった。今世界の監督達の間では「日本の協会に外国人監督を受け入れるつもりは元々なく出来高レースだった!」という声まで聞こえるが、実際はどうなのか。私はそこまで卑屈に考えはしないが、我々の何が劣って選ばれることができなかったのか、まずはその部分をはっきり説明してもらえたらと思う。

いやー、辛口ながらも非常に的を得た発言をしてくださったロザノ氏!氏がポーランドの監督をしていた頃は、その徹底したプロの姿勢に地元ジャーナリスト達からは総スカンを食っていたものです。噂どおり近づきづらいオーラを発しておりましたが、話してみると実に丁寧に分かりやすく多くのことを分析し説明してくださいました。今回の日本協会に対しての厳しい発言時には協会に対する怒りも垣間見れた気がします。(日本特有の)「NOをはっきりと言わぬ姿勢」がゆえに、無駄な時間だけが過ぎ去ったというような言い方もしていました。ロザノ氏でなくとも、世界の優秀な監督が全日本の監督になったなら、ドラスティクな改革と強化をしてくれる予感がするのですが、そういう願いも現在の協会体制が変わらぬうちは無理なのかもしれません。
[PR]
by luckynoby | 2009-07-04 16:24
<< Parliament deb... ニコロフ先生、東レメンバーとの... >>


その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧