それはまるで3部形式のドラマを見ているようだった。
1部は第1セット~第2セット。フランスがロシアを捻りつぶす展開。
2部は第3セットから第4セット。第3セットを接戦で奪ったロシアが
行きを吹き返し自分たちのバレーを取り戻しフランスを一蹴!
流れ的には自力で勝るロシアの勝利という流れ。
3部(第5セット)はロシアが4セットの流れを断ち切ることなくリードを広げた。
2セットビハインドからの追い上げは完全にロシアを波に乗せた。
常にリードを保ったまま得点は13-9.普通であればロシアの勝利は固い。
前半暗かった選手達表情は明るくなり、
勝利への階段を着々と登り始めているようだった。
「ボールへの執念!」
フランスのまさかの逆襲が始まった。
粘り強い守備を武器に、じわじわと追い上げを始める。
粘りのフランスに対し、ミスを犯すロシア。
アンティガのサービスエースといぶし銀のスパイク。
誰もが目を見張るフランスの追い上げに会場は最高に盛り上がる。
最後はサミカのコースをついたスパイクサーブが
ギリギリの所に決まるとこれがノータッチサービスエースとなりジ・エンド!
2時間を超えるドラマは終焉を迎えた。
そしてまたロシアのセミファイナル敗戦記録が繰り返された。