NOBYの地球ひとっ飛び ~ブログ編~ |
欧州バレー便り!
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東レの大黒柱のニコロフが試合中のアクシデントによる怪我で担架で運ばれたのはわずか1週間前だった。
己の打ったスパイクが相手ブロックにかかり戻ってきたボールの真上に着地してしまうという今まで誰も目にしたことのないような極めて稀な事態により右足を故障。 「今まで経験したことのない激痛だった」。 しかしその耐え難い激痛よりも、 「この先残り2週一番大事な時にプレー出来ないのなら、ここまで東レアローズの一員としてプレーをしてきたことはなんだったのか?」 と以後欠場を余儀なくされるであろう自分の姿が即座に頭をよぎった。 その夜三島へ戻り診断を受けた地元の医者からは「もしかしたら骨折かもしれない」と宣告され、その日の夜は痛みよりも悔しさで眠ることが出来なかった。過去5年、国外でプレーをするようになってからわずか1試合しか欠場したことのないニコロフはどんな怪我でも可能であるならば休むことなくコートに立った。そんな頑丈な身体でも骨折であるならば試合に出ることは不可能だ。 「俺は助っ人としてチームを優勝させるためだけに今まで頑張ってきた。そんな自分が怪我とは言えファイナルラウンドに出れないなんてことがあるだろうか!」 幸い翌日に東京から駆けつけてきたチームドクターの診断により、骨折はしておらず捻挫であることが判明。それでも捻挫であるならば最低3-4週間を完治まで要する。 「恐らくファイナルには間に合わない。無理をせずゆっくり治そう!」側にいたチームのフィジカルトレーナー達は慰めるようにニコロフに言葉をかけた。 「それでは遅いんだ!プレーオフに出て勝たなければ意味がないんだ!」 ニコロフの悲痛の訴えに対しチームドクターは「最善を尽くそう!早ければ来週にはなんとかコートに立つことが出来るようにする!」そう約束してくれた。 今週の月曜日モスクワから電話をし話をした時の彼は非常に落ち着き払った口調でこう語った。 「もしコートに立てなかったとしても何らかの形でチームには貢献したい」 怪我をしてからわずか7日後の今日。準決勝ラウンド2日目のパナソニック戦。なんとニコロフはスタメンでコートに立った。「好調時を100とするなら今は10!」。右足の腫れ具合は左足の倍ほどある。痛み止めの注射も何本もしているものの右足は思うように動かない。当然ながらジャンプもいつもの高さはない。スパイクを決める度に顔をしかめるその表情から右足首を襲うその痛さが想像つく。足を引きずっているのも明らかだ。しかしながら上がったボールに対しては脅威の集中力でまさに一球入魂!!!セッター阿部とのコンビもぴったり合う息の合ったところを見せてここぞという場面でのスパイクでは必ず得点に結びつけた。サーブもノータッチエース3本、エース1本、効果率25.2%。誰がなんと言おうと今日も大黒柱だった。 試合中各プレーごとにチームメートに指示を出すニコロフ節は変わらず。コート上の5人もニコロフの頑張りに感化されたか前日とは見違える素晴らしいプレーとチームワークを披露! 「怪我をしてるヴラドがこれだけ頑張ってるのだから僕達も当然頑張らないと!」各人がチーム内での役割をきちんと果たし、負けたら後がない危機感を闘志に変えて皆が一丸となったまさにチーム全体で強豪パナソニックからの勝利を勝ち取ったこの日のアローズであった。 「自分が出来るだけのことはした。自分の頑張り、そしてチームメート皆の頑張りが今日の勝利をもたらした。これでファイナル進出へ首の皮一枚繋がった!今夜も痛みで眠れないだろうが、明日また痛み止めを多く注射するために今夜は仕方ない。明日も最善を尽くして今日のようにチームとしての出来がよければ必ず勝利はまいこんでくる!」 頼れる東レの大黒柱は試合後そう語った。 「どんな場面でも最善を尽くす!それが自分の信念!自分は東レを勝たせるために日本にやってきた。明日も当然ながら俺たちは自分達のバレーをして勝つ!」。 大黒柱とは何か?助っ人とは何か? 全てを理解し本当に助っ人に相応わしい活躍をし続ける東レの助っ人は明日も痛みに負けずコート上で燃え尽きることを約束してくれた。 今日のニコロフを見ていて思ったこと:「真の一流選手とは見ているものに感動をも与えるのだ」 ↑試合後の記者会見で負傷箇所を気にするニコロフ
by luckynoby
| 2007-04-07 23:57
| Bulgaria
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